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メタボ検診イメージ

健康診断の採血方法
 
まず、血液検査の意義を高めるためには、絶食で血液検査を受けていただくことが必要と言うことです。検診では、糖尿病をみるための空腹時血糖や、脂質異常症をみるための総コレステロール・LDL、HDLコレステロール・中性脂肪などの項目の採血をします。
本来は、前日の夕食を取ったあと、お酒は飲まないで、次の朝の食事を取らないで採血することが正しい方法なのです。検診結果の横に記入してある正常値(基準値)はそのような状態での数値です。絶食時間は検診によって12時間以上とか10~14時間とか細かくは異なって指示されていることがありますが、基本は食事を取らない状態で採血すると言うことです。

これを守らないと、実際にあった次のお話の様なことが起こってきます。
ある20代のスマートな会社員の男性が健康診断の結果を持って心配そうに受診されました。『昨年までは一回も指摘されたことがなかったのに、今年は中性脂肪が昨年の倍以上の300を超えていて、会社の人事部から医療機関の受診を指示された』と言うのです。お話をお聞きすると、今年は昼ご飯を食べてすぐに採血を受けていました。今年に限って異常値が出た理由を説明しましたが、ご本人が安心のために検査をしてほしいと言われますので、後日改めて絶食で来ていただいて採血をし、正常範囲内であることを確認しました。

会社で健康診断を受ける方の中には、採血があるにもかかわらず会社の健康診断が午後から設定されていたりする方もあろうかと思います。食事を取った状態での採血では、血糖や中性脂肪(総コレステロール)は正確な判断ができません。

その日だけは、少しお腹がすきますが朝食をとらず、昼ご飯も食べない状態で採血を受けるようにしてください。異常値が出てから後日もう一度検査し直すには、時間も医療費も無駄になります。検診で血液検査を受けられる場合には、絶食で受けるようにしましょう。

健康診断でメタボリック症候群と言われた

診断基準

現在、血糖値は100までが正常になっています



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ウエストサイズは内臓肥満の目安になります。本来内臓肥満はCTスキャンを撮らないとわからないのですが、放射線を被爆しますし、料金もかかるため簡単に内臓肥満を知る方法は無いかと研究された結果、ウエストサイズと関連があるということがわかりました。

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健康診断で血圧が高いと言われた


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日本人の4人に1人、さらに50歳以上では2人に1人が高血圧とされ、まさに国民病といえます。
血圧には上下2つの数値がありますが、上の血圧は「収縮期血圧」といい、心臓が血液を送り出すために、”ぎゅっ”と収縮したときの値です。このとき、血管にかかる圧力は最も大きくなるので、「最大血圧」ともよばれています。下の血圧は「拡張期血圧」といい、心臓が酸素を運んで戻ってきた血液を受け入れるために、”すぅーっ”とひろがったときの値です。このとき、血管には最も圧力がかからないので、「最小血圧」ともよばれています。
高血圧の原因(上図参照)は、ほとんどが本態性高血圧という体質的なものですが、他にホルモンや腎臓病等、さまざまな原因による2次的な高血圧もあります。

一般的に塩分を控え、体重を標準体重に近くなるように、肥っている人は減量し、アルコール飲料を控えながら、医師の診察を受けてください。早足で30-40分通勤時間を使い運動するのも良いと思われます。
高血圧を放っておくと、脳卒中、動脈硬化症、心臓病などの原因になりかねません。これといった自覚症状がないため放置し、ある日突然大きな発作を起こしてはじめて、重大な合併症を引き起こしていることに気がつく・・・ということもあり得ますので、取り返しがつかなくなる前に、早いうちから血圧のコントロールをしましょう。

診察室血圧と家庭血圧について

高血圧の患者さんの中に、お薬を何回変えても又その量を増やしても血圧の下がらない方がいます。これを治療抵抗性高血圧と言います。これにはいくつも原因があるのですが、私の経験では診察室高血圧(白衣性高血圧)がわりあい多いような気がします。
最近、家庭血圧計が普及して、診察室では血圧が割合高い患者さんから、「家では大分下がっていますよ。」と、言われる事がしばしばあります。
高血圧の患者さんは、是非、一家に一台血圧計を備えてください。
たとえ治療抵抗性でなくても、自分自身の健康意識を高めるために有効です。
それでは、診察室血圧と家庭血圧について詳しく述べていきましょう。

はじめに

これまでの血圧は診察室でのみ測られてきましたし、多くの試験により、血圧の良好なコントロールが心筋梗塞、脳梗塞などの予防に大切なことも検証されてきました。近年、家庭血圧計の普及は素晴らしく、体温計、体重計に次ぐ家庭用健康器具に成長してきました。その結果、家庭血圧が簡単に測れるようになっていますが、さて家庭血圧は本当に必要なのでしょうか?
一例を挙げます。
白衣性高血圧です。この診断は家庭における血圧の測定無しには不可能です。現在治療中の高血圧患者の20~30%に白衣性高血圧があるといわれています。その他、家庭血圧の重要性、家庭血圧計の購入、測定に際しての注意、家庭血圧の基準値、についても触れてみたいと思います。

家庭血圧で何がわかるのでしょう

  • 家庭でリラックスしている時の普段着の血圧がわかります。また、生活習慣(ストレス、睡眠不足、アルコール、過労、運動不足、塩分のとり過ぎ等)が血圧に及ぼす影響を自分で確かめることが出来ます。
  • 外来では測れない早朝の血圧が測定できます。
    (早朝は1日の中で血圧が一番高い時間帯です。)
  • 血圧の下がりすぎ又は上がりすぎをチェックできます。
  • 治療に参加しているという意識を持つことが出きるので、薬の飲み忘れが少なくなり、健康意識を高めるために有効です。
  • 測定条件(時間、体位、安静度)を一定にすることができるため、再現性が良く、信頼性の高い値が得られます。
  • 白衣性高血圧及び白衣現象の診断ができます。
    (白衣現象とは家庭血圧に比べて診察室血圧がいつも高い場合をいいます。)

家庭血圧計の購入

まずは、家庭血圧計を購入しましょう。
家庭血圧計も色々な種類が出ていますが、どんな血圧計がいいのでしょうか。
家庭血圧計には測定部位により上腕、手首、指で測定するタイプがあります。手首、指で測定する機種は上腕に比べて精度が劣ることが判明しています。上腕血圧計については、一度は外来に持って行き、医師に精度確認をしてもらう必要があります。また、3年以上たった機種については、定期的に検定を行った方が良いでしょう。

まとめ

  • 家庭血圧は白衣性高血圧の診断に有用であり、家庭血圧の測定により無駄な投薬をなくすことが出来ます。
  • また白衣性高血圧は治療に抵抗性であり、降圧剤の過投与がしばしば行われています。この場合、家庭血圧は過降圧になっており、めまい・立ちくらみ等が出現し、生活の質を低下させることになります。
  • 家庭血圧測定によって逆白衣現象(後述)を発見することが出来ます。
  • 家庭血圧を測らずにこれを見逃すことは、臓器障害を引き起こし、ひいては生命予後の悪化につながります。
  • 家庭血圧の測定によって早朝高血圧の診断が可能であり、これは診察室血圧のみによる診療からは知ることが出来ません。さらに、早朝高血圧のコントロールは臓器障害によるイベントの抑制につながることになります。
  • 家庭血圧の就寝前測定により、夜間睡眠中の血圧値を予測できることが報告されています。夜間の血圧と臓器障害の関係は明かであり、したがって、高血圧治療をより完全なものにするためには、現段階では就寝前の家庭血圧測定が必要です。

こんなことも

家庭血圧が診察室血圧と比べて極端に上昇してしまうことがあります。「血圧を測ろうとすると動悸が激しくなり、恐ろしくて測れない。」という患者さんもいます。このような場合には、家庭血圧の測定は不適当と考えられます。
当院でも家庭血圧測定が不可能になった人を経験しており(家庭血圧は200/120以上、診察室血圧は140/90~80)、家庭で測るときは、しばしば動悸・熱感を来たしました。しかし、こんなに激しい場合はまれです。一般的に診察室血圧より家庭血圧がいつも高い場合を、逆白衣現象と言い、これはしばしば経験されます。


塩分表示について
 
スナック菓子・パンなどの袋詰め加工食品だけでなくラップで包装されたパック食品、デパートの量り売りの食品などにもカロリー(熱量・エネルギー)や栄養成分の表示があります。食品を買おうとするときカロリーを見て買い物される方も多いのではないでしょうか。最近話題になったダイエットの成功本にもコンビニやファミレスでカロリー表示を見て食品を選ぶ著者の姿が描写されています。しかし、食品の包まれた袋をいくらひっくり返してもそこには『塩分○グラム』という表示はありません。代わりにあるのは『ナトリウム○グラム(ミリグラム)』という表示です。
これらの食品において『その栄養成分の量や熱量に関する表示は栄養表示基準に定められた表示内容、表示方法に従って行うこと』とされており、管轄は厚生労働省の食品安全部新開発食品保健対策室です。法令に寄れば、栄養成分表示は、熱量(カロリー)、たんぱく質、脂質、炭水化物、ナトリウム、その他の順番に表示されると定められています。すなわち、『塩分○グラム』と表示するようには定められていないのです。
表示を見るときの注意点を二つばかり。

  • その表示が「100g当たり」なのか「1食分当たり」なのか「1枚(袋)当たり」なのか、基準となる重量を確認することです。
  • ナトリウムはそのまま塩分ではありません。その食品に含まれている塩分を知るには、ナトリウム(Na)を食塩(NaCl)に変換するために、ナトリウム(mgあるいはg)×2.54とすることが必要です。

表示をわかりやすいものにするには、食品を製造販売している各会社が表示を変えればいいのではなく、厚生労働省が国民の方を向いた内容に法令を変える必要があります。私たちが買い物をするときにわかりやすい表示をしてもらえるようになるといいですね。


血圧の薬は一生飲み続けなければいけないって本当?

血圧のお薬を処方する時、「血圧は薬を一度飲み始めると、一生飲み続けなければならないので飲みたくない。」とおっしゃる患者さんがいらっしゃいます。薬を処方してもらうために、医者に通い続けなければならない・・・・、長期間服用して副作用も心配だ・・・・、途中でやめると反動で高血圧がもっと悪化するのではないか・・・・など患者さんの様々な不安な気持ちが、前述した言葉になって表現されるのだと思います。 出来れば薬は飲みたくないのは当然ですし、副作用のない薬はありません。
しかし、 動脈硬化・心臓発作・脳卒中の予防を考えた時、高血圧のコントロールは極めて重要です。収縮期血圧(高い方の血圧)が、160以上で放置していると10年後の心臓病による死亡率は治療を受けた人の5倍近くも高いという成績が報告されています。また、医者もきちんと説明をしないためか、患者さんが、服薬を自己中断されている方も時々おられます。自宅に売るほど薬が余っていて、高血圧を放置したあげく脳卒中で入院される方は、決して少なくありません。 薬を飲んでいないと血圧が上がってしまう方は、飲み続ける方が心臓病、脳卒中などの病気の予防の点からは賢い選択だと思います。
血圧が安定した段階で薬の量減らしたり、種類を変えたり、あるいは中止することが出来る方もいらっしゃいます。一 生、飲み続けなければいけないかどうかは、その方によって違ってきます。先入観だけで服薬を拒否したり、せっかく飲み始めたお薬を自己判断で中止してしまったりするのは良くありません。主治医とよく相談し、なぜ服用しなければならないか、服用しなかったらどういうリスクがあるか十分納得した上で服薬を開始することが大事です。

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健康診断で血糖が高いといわれた

糖尿病の可能性が高いので、そのままにしないで必ず医師の診察を受け、経口ブドウ糖負荷試験(下記参照)で糖尿病が確定したら、食事療法、運動療法などの指導を受けるとともに、目(糖尿病性網膜症など)や、腎臓(糖尿病性腎症など)の合併症の進み具合も調べて、薬物治療をします。治療せずに放置すれば、将来失明したり腎不全で、人工透析が必要になったりします。

経口ブドウ糖負荷試験について
近年、重症の糖尿病合併症で苦しむ方が激増していますが、それらの症例の中には、10年あるいは、20年前に「糖尿病の気がある」とか「境界型」であるとかいわれて安易に放置された症例が少なくありません。糖尿病の早期~中期は自覚症状が少なく、境界型(糖尿病と正常との中間)の方や、発症早期の2型糖尿病の方は、食後だけ血糖値が上がる『食後高血糖』という状態になるため、空腹時血糖値は正常範囲内であることが多く見られます。空腹時の検査だけでは、糖尿病を見逃すことにもなりかねません。そこで経口ブドウ糖負荷試験を行うことで、早期診断が可能となります。
対象になるのは、主に糖尿病が疑われ、HbA1cが5.5~6.5%以下の方です。75gのブドウ糖が溶けた水を飲んでもらい、その後の血糖値や血中インスリン濃度の変動を調べます。この目的の一つとして、正常型、境界型、糖尿病型を診断することと、もう一つは、血糖が著しく高くない2型糖尿病の方で、インスリン抵抗性(インスリン抵抗性とは、インスリンの作用を受ける細胞の感受性が悪くなること)の評価とインスリン分泌能の推定を行うことです。

糖尿病予備軍とは‥

糖尿病とは診断はできないけれど、糖尿病になる準備が整いつつある前段階の方。そのままではいずれ糖尿病になる確率が高いうことです。この予備軍の血糖レベルでも、糖尿病の場合と同じように動脈硬化の進行が加速されることが確認されています。

糖尿病の薬物治療としては経口糖尿病薬やインスリン注射などが、病状により必要となります。健診で高血糖を指摘されても、自覚症状が少なく、放置している人をよく見かけますが、これは将来大変深刻で、非可逆的な合併症の進行を許してしまうことになりますので、早めに医師に相談して下さい。


糖尿病を診断するための検査

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健康診断で肝機能(GOT・GPT・γGPTなど)の異常を指摘された。

健診で測定するこれらの検査の異常をきたす疾患は多種多様ですが、運動不足で、太り気味で、アルコール飲料が好きなどの方の場合、脂肪肝が多く、アルコール性飲料を毎日多量に飲む人の場合はアルコール性肝障害や肝硬変などがあります。一番問題なのはC型肝炎B型肝炎などのウイルス性肝炎が少数ながら含まれており、これらのウイルス性肝炎はうまく治療すれば治る可能性も多いのですが、放置すると肝硬変や肝癌になる可能性が高いので、必ず肝機能障害の正確な病因を調べ、各疾患に対応した治療を受ける必要があります。脂肪肝でもアルコールが原因の場合や、アルコール性肝障害の場合は、長い時間ののち、肝硬変や肝癌になってしまいますので禁酒が必要です。ほかにも薬剤性肝障害や原発性胆汁性肝硬変などもあります。一度医師に相談し、精査を受け、各疾患に応じて必要な治療を受けて下さい。

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健康診断でコレステロールが高いといわれた

中性脂肪やコレステロールなどの脂肪は、アポタン白に包まれた「リポタン白」の状態で血液中を移動します。
リポタン白は、含まれる中性脂肪とコレステロールの比率によって、いくつかの種類に分かれます。悪玉コレステロールと呼ばれるものは「LDL」、善玉コレステロールと呼ばれるものは「HDL」というリポたんぱくを指し、中性脂肪が高いときに増えるコレステロールを含んだ悪玉は「レムナント」と呼ばれます。
コレステロールが高い原因には色々ありますが、そのまま放置すると動脈硬化が進み、心筋梗塞などになります。医師に相談して家族性高脂血症やその他の原因について精査し、治療が必要です。
心筋梗塞などの動脈硬化性疾患を予防するためには、タバコを止め、肥満の人はカロリー制限や運動で体重を標準体重に近づけ、高コレステロール血症・糖尿病・高血圧・中性脂肪の高い人は、それぞれ、コレステロール・血糖・血圧・中性脂肪を食事、運動や薬でコントロールして下げるようにし、HDL-コレステロールの低い人は禁煙や運動で上げるようにすることが望ましいです。

高コレステロール血症の食事療法としては、一般的にはコレステロールの多い食品、たとえば牛肉や豚肉や鶏肉(特に脂身)、内臓、卵の黄身、バターやチーズや生クリーム、ケーキなどの菓子に注意して、いくら、たらこ、海老、タコなども食べ過ぎない様にして下さい。たくさん食べたほうが良い食品は、繊維の多い豆、海藻類、きのこ、野菜と抗酸化作用のあるベータ-カロチン(緑黄色野菜)やビタミンC(果物、生野菜)、ビタミンE(植物油)やポリフェノールを多く含んだ食品です。脂肪の摂取に関しては、豚、牛、鳥(飽和脂肪酸が多い)よりも植物や魚(不飽和脂肪酸が多い)のほうが好ましいです。(1:2以上の比が良い。)

コレステロールが高いといわれたら

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健康診断で中性脂肪が高いといわれた

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高脂血症にはコレステロールの高いタイプと中性脂肪(トリグリセライド)の高いタイプがあります。
中性脂肪を多く含んだリポたんぱくが血液中に増えすぎた状態を「高中性脂肪血症」といい、狭心症や心筋梗塞などを引き起こす危険因子として注目されています。
中性脂肪が増えると善玉コレステロール(HDL)が減ってきます。HDLは血管内の余分な脂肪を引き抜いて動脈硬化を抑える働きがあるため、HDLが減ることによって、ますます動脈硬化が進んでしまいます。
また、中性脂肪が増えすぎると、正常な状態ではほとんど見られない「レムナント」などの異常なリポたんぱくが出現します。
LDLは酸化などの変化をしないと血管の壁の中に入り込みませんが、「レムナント」はそのままで血管の壁の中に入り込めるため、動脈硬化の進展に大きく影響します。
そして、中性脂肪値が高い患者さんは、肥満、高血圧、早期の糖尿病、痛風などの病態を合わせもっているケースが多いことがわかってきました。このような状態は「メタボリックシンドローム」と呼ばれます。こうした症状が重なると動脈硬化が進展しやすく、重大な心疾患をおこす可能性がさらに高くなります。

日常生活の見直しポイント

  • 1日3食を守りましょう。 食事回数が少ないか、多いとつい余計なカロリーをとってしまいます。
  • 糖分の多い食品のとりすぎに注意しましょう。 ケーキなどの甘いものの他、ごはんやパンの食べすぎもいけません。
  • 過度の飲酒は控えましょう。 お酒は1日にビール大瓶1本、日本酒1合が目安です。
  • 毎日、適度な運動を続けましょう。 ウォーキングなど軽い運動を長く続けることが大切です。
  • ストレスをためないように注意しましょう。 ストレスが加わると、ホルモンの作用でコレステロールも溜まってしまいます。
  • 禁煙を心掛けましょう。 喫煙は高中性脂肪血症、心筋梗塞などの危険因子です。禁煙が無理ならば節煙を。

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健康診断で尿酸値が高いといわれた

こちらも参考にしてください画像の説明気をつけたい!血清尿酸値

この病気もいわゆる成人病のひとつですが、中年以降の男性に多い病気です。最近では、患者さんの数が増加傾向にあります。

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尿酸は、細胞の核に含まれるプリン体が肝臓で分解されてできる老廃物で、主に腎臓から体の外に排泄されます。
プリン体の多くは体内でつくられ、一部食事からも摂取されます。ところが、何らかの原因で血液中の尿酸の濃度が上昇してくると、尿酸は水分に溶けにくいため、血液中では尿酸塩として存在しますが、針状の尿酸塩の結晶(下の写真参照)ができ、からだのあちこちにたまって痛みをひき起こします。これが痛風発作(=その名のとおり、風にあたっても痛むというほどの激痛)です。高尿酸血症の人が必ず痛風になるかと言えばそうではなく、約1割強の人にしか痛風発作は起こりません。しかし、こうした「痛風予備軍」の人は自覚症状に乏しいうちに尿酸が腎臓に蓄積し、結石ができて腎臓がだめになったり、腎結石から尿管結石となって激しい痛みに襲われたりします。また、動脈硬化が促進して心臓発作や脳卒中の危険が増しています。

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治療は、内服薬により可能ですが、食事、特にアルコールを控えることが重要です。アルコールはプリン体の代謝過程を阻害して尿酸の生産を亢進し、血中の尿酸を増加させる為に痛風の傾向にある人には禁忌です。痛風の発作が飲酒後によくみられるのはこの為です。
お酒を飲まない患者さんの場合は、残念ながら、遺伝によるものが考えられる(下図のタイプ2)ため、しっかり内服薬を続けるしかありません。
定期的な血液検査と超音波検査による腎臓結石等の検査が必要です。


高尿酸血症になりやすい人



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プリン体が尿酸のもとになります。プリン体は欧米的な食品に多く含まれています。肉類や酒類を好む人は、尿酸値が高くなりやすい傾向がありますので、控えてください。

食事療法とあわせ、運動で肥満を解消することが大切です。
血液中の尿酸濃度を尿酸値とか血清尿酸値と呼びます。この値は7.0mg/dlまでは正常ですが、7.0mg/dlを超えると黄信号、8.0mg/dlを超えると赤信号と思ってください。7.0mg/dlを超えると「高尿酸血症」と呼ばれます。この状態が数年以上続くと、あの痛い痛風発作が起こる可能性が出てきます。高尿酸血症の治療は血清尿酸血が6mg/dlを目標に生活習慣の改善を行い、8mg/dlを超えたら尿酸値を下げる薬を飲みます
これには、尿酸の排泄を促進する薬と尿酸の合成を阻害する薬があり、患者さんのタイプによって使い分けます。

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心電図異常を指摘された

一枚の心電図からさまざまな疾患が診断できます。
1.高血圧性心臓肥大
健康診断でよくある『左室肥大』のことです。高血圧が基礎にあることが多く、心臓の筋肉が分厚くなることです。

2.陳旧性心筋梗塞
『陳旧性』とは、古い、つまり心筋梗塞をおこした跡のことです。『心筋梗塞をおこした跡』とは心臓の一部の動きが悪いことです。

3.軸偏位
ヒトの顔が皆違うように心臓の大きさ・位置も微妙に違います。ずんぐりと肥満していて、常に心臓に対して横隔膜が押し上げられている人では心臓の軸(電気軸)は左に偏り、左軸偏位となります。逆に背が高くやせ気味で、心臓がぶら下がるような体型の人は心臓の軸は右に偏ります(右軸偏位)。しかし、この『軸偏位』も脚ブロック(心臓の中の刺激伝導系の異常)によって生じることもありますので、注意深い診断が大切です。横隔膜の位置はレントゲン検査で診断できます。

4.不整脈
不整脈は、脈が不規則になる、脈が速くなる、脈がゆっくりになるの3種類があります。

  • 脈が不規則になる
    心房由来の不整脈としては心房細動、心房粗動、上室性期外収縮などがあります。脈の速い心房細動と粗動は治療を要します。また心房細動では血栓の塞栓症を予防するためにアスピリンやワーファリンを服用します。心房細動の原因に甲状腺機能亢進症が隠れている場合があります。心室性期外収縮は一般には心配いりませんが、狭心症、心筋梗塞、心筋症などの基礎的心疾患があるときは危険です。
  • 脈が速くなる
    上室性頻拍症、心室性頻拍症、心房粗動、心房細動があり一刻も早く治療を要します。内服薬、注射薬、カテーテルアブレーションなどの治療があります。一般的に1分間に120までの脈は洞性頻脈と呼ばれ、精神的興奮、心配、運動などによるもので心配いりません。しかし原因を医師に見つけていただく必要があります。
  • 脈がゆっくりになる
    完全房室ブロックになると一分間の脈拍数が40以下になり、ふらつき、めまい、息切れが起こり、ひどいときは失神します.ペースメーカー埋め込み手術を要します。スポーツマンや高血圧の人は徐脈になりますが、一般には治療を要しません。甲状腺機能低下症の人も徐脈になり、甲状腺ホルモンの服用を要します。
  • 脈が触れない
    心室細動と心停止があります。心室細動では1秒でも早く胸骨殴打の後、心臓マッサージを開始しなければ脳死、死亡にいたります。病院搬送後は直流カウンターショックによる除細動を行います。

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便潜血反応陽性を指摘された

「便潜血反応検査(便潜)」と言って、便の中に、目に見えない血液が混ざっていないか調べる検査です。
ポリープや、がんなどがあると、そこを便が通過する際、ごく微量の出血を生じます。それを検出するわけです。この反応は非常に鋭敏で、バスタブにたった一滴の血液を落としただけでも、それを検出できるほどです。
一般的に、この検査が陽性でも、大腸がんの存在する可能性は4%前後ですので、あまり心配されないでください。
しかし、便潜血反応が(+)であれば、ポリープや癌もある可能性はありますので、必ず大腸内視鏡検査を受けるようにしてください。

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貧血を指摘された

貧血とは血液中のヘモグロビン(Hb)濃度が減少した状態を指し、成人男子でHb13.5g/dl未満、成人女子でHb11.5g/dlを貧血といいます。

貧血の原因は赤血球産生の障害、溶血、出血に大別されます。
産生障害では、血の材料になる鉄、ビタミンB12、葉酸の欠乏、骨髄幹細胞異常、免疫学的造血抑制機序、先天性造血異常、内分泌障害があります。
溶血性貧血には先天性、後天性、赤血球内または血球外の原因によるものがあります。
出血も急性と鉄欠乏を伴う慢性出血に分けられます。

貧血の症状としては、倦怠感、易疲労性、めまい、頭痛、動悸、頻脈、息切れがあります。

診断は、貧血の原因を明らかにすることに尽きます。まず血液検査では血球、血液像検査に加え血清鉄、UIBC、フェリチン、ビタミンB12、葉酸などを測定し、必要に応じて骨髄検査を行います。
出血性貧血では、各種消化器癌、潰瘍、痔、女性では婦人科疾患の検査が必要です。

治療は原因により異なりますので、鉄欠乏性貧血についてお話します。

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食品に含まれる鉄分には、「ヘム鉄」と「非ヘム鉄」の2種類があります。魚や肉に含まれる鉄分が、ヘム鉄で、
野菜や穀類に含まれる鉄分が、非ヘム鉄です。
野菜や穀類に含まれる「非ヘム鉄」は吸収のよくない鉄分ですが、動物性タンパク質といっしょにとると吸収がよくなりますので、献立しだいで捨てたものではありません。

血液は、鉄分だけでなく、タンパク質・ビタミンB6・ビタミンB12・葉酸・ビタミンC・銅などから作られます。これらを十分にとるには、いろいろなものを偏りなく食べることが必要です。貧血解消には、やはり、バランスのよい食事が必要です。

  • ビタミンCは、鉄を吸収しやすい形に変えてくれる、貧血解消の味方です。ヘム鉄も非ヘム鉄も、ビタミンCとともに食卓へ!
  • 酢や香辛料、梅干しなどを使った料理は、胃粘膜を刺激し、胃酸の分泌を高め、鉄分の吸収をよくしてくれます。また、よくかんで食べることも、胃酸の分泌を促進します。
  • 食前・食後の緑茶・コーヒー・紅茶は、貧血の敵です。これらに含まれるタンニンが鉄の吸収を悪くします。どうしても飲みたい時は、ほうじ茶やウーロン茶を!
  • 鉄剤を飲む場合は、鉄の量も多く、吸収も高まっているので、お茶を控える必要はありません。

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