漢方の診察の受け方

まず、問診です(問診票はこちら)。
西洋医学では、データの成績を重視するあまりに、患者さんの訴えをあまり重視しない傾向がありますが、東洋医学では主な症状だけでなく、他の全身にわたる症状について詳細にお聞きいたします。
詳しく聞かなければ、患者さんの正しい「証」の決定に失敗して、合わない漢方薬を投与してしまう危険性があるからです。

たとえば、頭、胸、胃腸、筋肉、関節などの症状、さらに大小便、冷えやほてり、汗、体質、女性では生理の症状などです。

このうち特に大切なことは、主な症状が、どのような状態でおこったか、何かきっかけはあったのか、また何によって悪くなり、よくなるのかです。
たとえば、「雨などの湿気で悪くなる」、「お風呂で温めるとよくなる」、「転勤したら出現し始めた」、「夜間の何時ごろ起こる」、「生理の前に悪化する」、さらには「冬に体調が悪くなる。」などです。
言い換えれば、生活習慣・季節・天候などと症状の関係が、東洋医学の病態を考えるに際して非常に重要なのです。

東洋医学の診察は、舌(舌診)、脈(脈診)、腹部の触診(腹診)が主なものです。血液やレントゲン検査は、参考になりますが必ずしも必要ありません。

また皮膚の状態も見ますので、女性の方はストッキングを脱いできて頂ければ、非常に助かります。また顔色や匂いも大事な診察上の情報ですので、お化粧はできるだけ控えめにし、香水などもご遠慮いただくようお願いします。

舌診のし方は、口を大きくあけ、舌を下唇の少し前まで出す。これが正しいし方です。ですから力を入れて突き出す必要はありません。

舌の形や苔(こけ)の色、生え具合を見ますので、舌苔を落としてきたり、色の濃い飲食物や着色料を含む飲食物(かき氷、コーヒー、紅茶、コーラ、みかん、色の着いた医薬品、健康食品など)を口にすると、舌苔が飲食物に染められて、本来の色とは違うものとなり、診察の妨げとなりますので注意してください。
まとめますと、漢方の診察では、どんな病気を診る場合も、脈、舌、お腹の診察を重視します。

服装は、おなかの触診が簡単にできる服装でおこしください。特に女性はガードル、一体型の下着、和服などを着用していらっしゃると、おなかの診察が困難ですので、お控えください。

腹診は西洋医学とは異なり、足を伸ばした状態で、おなかの状態を手で触れたり押して観察します。リラックスしていれば、問題ありません