気虚体質

漢方体質診断

気虚体質

 気は、人間が活動するためのエネルギー源です。この気が不足すると、身体がだるい、疲れやすい、意欲・食欲がない、といった症状が出やすくなります。これが「気虚」です。
  原因はさまざまですが、最も多いのは、胃腸の消化吸収力が低下したために、食べたり飲んだりしたものを効率よく気(=エネルギー)に変えることができないという状態です。
 ここに暴飲暴食や過労などの悪条件が加わると、ますます気が不足しやすくなります。

【どんなことに気をつければいい?】
 胃腸を冷やして消化吸収力をさらに低下させるなまもの、冷たいものは、できるだけ控える。また、「食べないと元気が出ない」とばかりに、無理やり食べ物を押し込むようなことはせず、「温かくて、消化のよいものを、腹八分」という習慣をつけて、胃腸をいたわるようにしてください。過労や睡眠不足に注意することも大切です。

陽虚体質

「陽虚」とは、体の中の陰と陽のバランスのうち、体を温める原動力である陽が不足している状態です。寒がりで、手足や腰が冷えやすく、冬は特にこたえます。どちらかといえば、女性やお年寄りに多いタイプです。
 お年寄りは、老化によって腎の機能が衰えた(=腎虚:解説はこちら⇒http://www.mt-pharma.co.jp/healthcare/school/medicine09.html – 16k -)ために「陽虚」をきたす場合がほとんどですが、若い人の場合、夏は1日のほとんどを冷房の中で過ごし、冬は薄着で外を歩く、といった生活習慣が引き金になっていることも考えられます。

【どんなことに気をつければいい?】
 まず、腰、ひざ、かかと、足首、そしておなかを冷やさないような服装を心がけてください。体が冷えて寝つけないようなときには、このポイントを中心にした半身浴(方法についてはこちらをクリック⇒http://hansin.hadateire.net/2007/08/post_5.html)がおすすめです。
 食べ物は、冷たいものはできるだけ避け、体を温める野菜やスパイスを上手に利用しましょう。なお、生野菜やトロピカルフルーツなどは体を冷やすものが多いため、食べすぎに気をつけてください。また、水分のとりすぎも冷えの大きな原因になりますので、十分な注意が必要です。

気滞体質

 体内を流れる気は、のびのびと巡っているのが健康な状態です。ところが、肉体的・精神的なストレスを頻繁に受けたり、いつもテンションの高い状態が続いていると、気の通り道が収縮を繰り返し、気の巡りも滞りがちになってしまいます。
 特にストレスを感じていなくても、「のどがつまる」「腹部や脇、乳房が張る」「不眠」などの症状があるようなら、気が巡りにくくなっている(=気滞」)証拠です。

【どんなことに気をつければいい?】
 リラックスする時間を多めに取りましょう。といっても、ただゴロゴロしているだけでは、なかなか気を巡らせることはできません。効率よく気を巡らせるためには、ストレッチや水泳、ウォーキング、エアロビクスなどの全身運動が効果的です。また、音楽を聴いたり、絵を見たり、ガーデニングやアロマテラピーなどで心豊かな時を過ごすことも、気を巡らせる有効な方法といえます。
 このほか、ゆっくりと息を吸ったり吐いたりする、おなかから声を出して歌う、といった方法もおすすめです。
 食べ物では、三つ葉、紫蘇、ミント、陳皮、ユズなど、香りのいいものには気を巡らせる効果があると言われています。

血虚体質

 血が量的に不足したり、「体の各所に栄養を与える」という血の機能が衰えている状態を、「血虚」といいます。
 性別でいえば、月経がある分、男性より女性のほうが血虚になりやすく、特に出産直後は、ほとんどの人が気や血が不足した状態になります。また、実際には気も不足した「気血両虚」という状態になるため、だるい、疲れやすいといった症状も現れやすくなります。
 なお、偏食、無理なダイエット、夜更かし、過労といった生活習慣は血を消耗する大きな原因になります。

【どんなことに気をつければいい?】
 不足している血を補うためには、野菜だけではなく、肉類(レバーが最も効果的)も適度に食べるようにしたいもの。また、枸杞(くこ)の実、プルーン、ナツメ、ライチ、ほうれん草などにも血を補う作用があります。

瘀血(おけつ)体質

血のめぐりが悪くなる原因は、実にさまざまです。血が不足(=血虚)していても血は巡りにくくなりますし、ストレスや冷えなどが引き金となって、血が滞るケースもよく見られます。
 また、月経、妊娠・出産、閉経といった女性ならではの生理は、すべて血の機能にかかわっているため、男性より血の巡りが悪くなりがちです。さらに、卵巣や子宮の手術をしたり、更年期でホルモンバランスが崩れることも、「瘀血」を引き起こす要因になります。

【どんなことに気をつければいい?】
 できるだけ冷えとストレスを寄せつけない生活を送るようにしましょう。女性の場合、体が敏感になっている月経中は特に注意が必要です。体を冷やす飲食物やお酒も避け、睡眠もふだんより多くとるように心がけましょう。
 血のめぐりをよくする食べ物には、サフラン、紅花、ネギ、イワシ、サンマなどがあります。
 また、適度なスポーツも血行をよくする効果があります。

水毒体質

 顔や手足がむくんだり、体がなんとなく重く感じるのは、水分代謝が悪くなっている証拠です。そういう状態を無視して、ペットボトルを抱えて1日中水を飲んでいたり、のども渇いていないのに、何杯もお茶やコーヒーを飲んでしまう、といった生活を続けていると、水が滞ったりどこかに偏在することで、胃腸症状やめまいなどの症状が出てくることもあります。なお、花粉症や気管支ぜんそくなども「水毒」との関係が深いと言われています。

【どんなことに気をつければいい?】
 「水毒」の原因は、体の消化吸収機能も大きくかかわっています。そのため、水の飲み過ぎだけでなく、食べ過ぎにも注意が必要です。生ものや冷たいものはできるだけ控え、「温かくて、消化のよいものを、腹八分」という習慣をつけて、胃腸をいたわるようにしてください。また、全身運動(ウォーキング、エアロビクス、エアロバイク、水泳など)で適度に汗をかくのもおすすめです。
 また、冷え性の人は水分代謝が悪くなりやすいので、体を冷やさない工夫も必要です。

津液虚体質

体の中の必要な水(=津液;しんえき)が不足すると、手のひらや足の裏がほてる、体が熱っぽい、口やのどが渇きやすい、といった熱症状が現れます。
 体に余分な熱が生まれているのではなく、潤いが足りないために、相対的に体の熱が旺盛になっている状態です。

【どんなことに気をつければいい?】
 体の潤いを増やすためには、単に水を飲めばいいというものではありません。野菜をたっぷりと食べ、体を熱くして潤いを奪う香辛料(唐辛子、コショウ、山椒など)はなるべくとらないようにするなどの工夫が必要です。また、梅や冬瓜、ヤマイモ、百合根、ゴマ、枸杞の実、黒豆、桑の実などもおすすめです。
 食生活の問題だけでなく、ストレス、過労、タバコ、性生活の不摂生なども、津液不足の原因となります。十分に注意してください。